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2010年3月17日 (水)

本当に、この本欲しいの?

Kids_shouting 炎天下の中、3月12~14日の3日間、ヴィエンチャン特別市子ども教育開発センターにて第6回ブックフェスティバルを開催しました。シャンティ国際ボランティア会やBuddhism for Development Project (BDP)など、ラオスで読書推進や識字活動を行うNGOや出版社と共に、ヴィエンチャン特別市教育局の協力を得て実施したフェスティバルには3日間で延べ1000人以上の子ども達が訪れました。子ども達は、好きな本を手に取って読んだり、読み聞かせやお絵描きコンテストに参加したり、人形劇を見たり、子どもたちによるラオス舞踊や漫才を観賞しました。

A_girl_reading_aloudまた、出版社や出版をしているNGOによる絵本販売もありました。と言っても、読書習慣がまだまだ定着していないラオスでは、お金を払って絵本や本を購入するという習慣もありませんので、各ブースの売上げも奮いません。当会のブースも御多分に漏れず販売冊数は、3日間で20冊に満たない程度でした。

しかし、ラッキーなことに、私は一日中販売ブースに張り付いていたわけではないのに、嬉しい瞬間に立ち会うことができました。2日目の朝、販売用ブースの準備を終えて間もなく、小学校3年生くらいに見える女の子がひとりで当会のブースに来て、並べてある絵本を眺めています。そして、絵本「少女ヌアンドーム」の値段を尋ねました。「13,000キープ(150円程度、ラオスのうどん一杯もこのくらいの値段)だよ」と答えながら、きっとこんなお金を小学生は持ち歩いていないだろうし、仮に持っていても、お菓子やジュースには使っても、絵本に使うことはまずなかろうと思Kids_readingっていました。

このお金で、お菓子が何個買えるだろう、と考えてしまいます。すると、女の子は、ポケットからクシャクシャになったキープ札を取出し、お札を数えています。私は思わず、「本当に買いたいの?この絵本のどこが気に入ったの?」と聞いてしまいます。お金も受け取らずに、私がしつこくどこが好きなのかと聞くので、仕方なく不可解そうに最初の1ページ目を指差していましたが、私は腑に落ちません。

まだ本当に買いたいのか半信半疑でお金を受け取り、絵本を袋に入れて手渡し、「どうもありがとう」となんとなく達成感(1冊だけですが)を感じ、すがすがしくお礼を言うと、女の子もこれまた丁寧に合掌し膝を少し屈伸して、お礼をと言って去っていきました。本当に絵本を買って行ったよ、あの子、、、!大人に促されるでもなく、自分で!

Poetry_chanting_cec_kids色々な出し物が満載のブックフェスティバルでしたが、私にとってのハイライトはこの「少女ヌアンドーム」お買い上げの女の子との出会いでした。嬉しくて疲労を忘れる瞬間でした。今でも、どこが気に入って13,000キープを使う気になったのかはわかりません。ひとつ思い当るのは、表紙があのくらいの年齢の女の子が好むピンク色だった、と言うことくらいです。子ども達がお菓子を何個も買えるだけのおこづかいを使ってでも、手にしたい、読んでみたいと思う本を作っていきたいものです。これから出版する本の表紙はピンクで攻めてみようかな、、、? (ラオス事務所 秋元波)

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