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2010年10月29日 (金)

図書館訪問禁止令

Students_at_alc_library_2ヴィエンチャンのラオスのこども図書館付近には6つの小中高校があります。

ラオスのこども図書館、お昼休みの時間※には、食事を終えた子どもが集まり賑わいます。一度にたくさんの子どもたちが集まるので、図書館は汗と足臭でプ~ンとするほど。

モテる図書館、悩みも尽きません。靴泥棒に続く私たちの悩みは、近くの学校で子どもたちに言い渡された、図書館訪問禁止令。

2週間ほど前、付近の中学校の校長先生が、午後の授業が始まっても中学校1年生の生徒が学校に戻って来ないと言って、図書館に子どもを捜しに来ました。授業をさぼった生徒の友達が、「図書館にいるに違いない」と言ったのでしょう。しかし、校長先生が捜しに来ても、子どもは図書館にはいませんでした。生徒を見つけられずに帰った校長先生は、お昼休みに生徒たちがラオスのこども図書館に行くことを禁止しました。

訪問禁止令とは、いきなり強硬手段を使う先生だこと。
子どもが学校がつまらない、さぼりたいと思った時に、図書館に行こう、というオプションがあるとは素敵なことではない?ラオスのこども図書館がそういう子どもの行き場所になるのもいいじゃない、と私は思います。

しかし、近所の校長先生の機嫌を損ねてもいけませんし、子どもたちから訪問禁止令について聞いたスタッフは、1:20(午後の授業は1:30から)には子どもを図書館から追い出し、学校に行かせ、扉を閉めるように徹底しています。

Soukphansa_with_kids_at_alcこの村に移ってきて2ヶ月、時に新参者に当たる風は冷たいけれど、いつも子どもたちにとって居心地が良い場所にしていきたいと思います。(ラオス事務所 秋元波)

※ヴィエンチャンの学校のお昼休みはたいてい12:00~1:30で、学校にご飯を持参して食べたり、学校付近のヌードル屋さんで食べたり、家に帰って食べたりします(地方ではほとんどの子どもが家に帰って昼食をとる)。

 

靴泥棒

Alc_libraryヴィエンチャンの街の中心から、住宅地に移転し、9月半ばにオープンしたラオスのこども図書館は今日も盛況。毎週のべ800人以上の子どもや大人(主に小中高生)が訪れ、800~1,000冊の本が貸出されています。移転後新たに600人以上がメンバーになりました(メンバーカードを作成すると本が借りられる)。たくさんの子ども達が本を借りて行くので、スタッフも新たにタイから買ってきた本や日本の支援者の方々が送ってくださったラオス語訳付き絵本を図書館に登録し、移転以降1,000冊以上の本を新たに図書館に加えました。

Khamphychansyさて、盛況なのは嬉しいのですが、最近多くの子ども達が訪れる中、困っていることがあります。スタッフ、子供たちを今一番悩ませしているのは、靴泥棒。オープンして1ヶ月の間に、靴を紛失した子供が何人もいます。スタッフの新しいサンダルもなくなりました。たいてい被害に遭うのは、新品の靴です。履き古された小さいサイズのコンバース(運動靴のブランド)が残り、新品の大きいサイズのコンバースが失くなったことがありました(盗られた子にとっては小さすぎるので履けない)。前日買ってもらったばかりで、100,000キープ(1米ドル=8,030程度なので約12ドル)したと言います。
Shoe_box_outside「また靴が盗まれたみたい」とスタッフが言うので「色も形も同じなら間違えちゃったんじゃないの?きっと、気づいて明日にでも返しにくるよ」と言う治安の良い国から来た日本人スタッフ(わたし)に、ラオス人スタッフは「わざとに決まっている。」と口をそろえます。おまけに、本を読みに来るのではなくて、靴を盗むためにここに来る子どもだっているのだ、と言う。それは、なかなか物騒です。
New_shoe_box対策として、下駄箱に1人スタッフを置いたほうがいいのではないか、と言う案もありましたがそんな人員の余裕はありません。とりあえず、下駄箱にビニール袋を置いておいて、それに靴を入れ図書館の中まで持ち込めるようにしました。また、階段の下に置いていた下駄箱に加え、貸出しカウンターから見える位置にも下駄箱を設置しました。

Kids_shoes困ったねぇと頭をもたげながらも、いじわるな私は、20年以上働いた中堅公務員の月給がやっとこ100ドル(800,000キープ)だっていうのに、10ドル以上の高級靴なんかねだって親不孝ものめ、失くなってしまってソムナムナー(ざまぁみろ~)、と心の中で思うのでした。罰があたるかしら?

とは言いつつも、下駄箱の私のサンダルが少し心配です。 (ラオス事務所 秋元波)

2010年10月12日 (火)

ゴールデントライアングルの甘い蜜の香り

Southeast_asia_map最近、ラオスの端、ボーケオ県フアイサイ(Huay xai)に行ってきた。端とは言え、メコン川を渡ればタイ・チェンライ県なので、対タイとの人やものの動きが活発な町である。この町から、ラオスに入り古都ルアンパバンへとスローボートで下ったり、この町からタイへ渡る観光客も多い。とは言っても夜になれば、一軒の焼きアヒル屋さんが仕事帰りの人たちで賑わう程度でひっそりとしたもの。
Bokeo_casino3

このフアイサイからメコン川沿いを上流に向かって1時間強、車で移動したところに、ラオス・タイ・ミャンマーの3国の国境が出会うゴールデントライアングルがある。私たちが、ここへわざわざ足を運んだのは、川に揺られる国境を眺めるためでも、かつての麻薬密造地帯の危険な匂いに誘われBokeo_casino2たからでもない。陸の孤島に突如として現れた、巨大カジノタウンを見物するためだった。このカジノは中国資本で建てられたもので、なんと言っても大きい。その地域一帯の土地が売却されたらしく、その地域に暮らしていたラオス人住民は移住する必要があり、カジノタウンのはずれの移住予定地で住宅を建設しているところだった。

そのカジノタウンの中はまるで中国に迷い込んだみたいで、話される言葉、働いている従業員、近くの土産屋や食堂は中国のもので溢れていた。立ち並ぶ売店に中国のVCDやDVDはもちろんだが、書籍が売られているのにびっくりしてしまう。さすが中国文明、カジノでも本が買える!(何に驚いているかわからない方、まだまだラオスには本を買う習慣・文化がないので、地方では本屋に出くわすことがありません。)
その日は日曜日でギャンブラーはたくさんいて、タイバーツや、中国元が飛び交っていた。まだラオス人ギャンブラーは少数派だが、ラオス人は賭けごと好きなので、今後増えていくだろう。

Bokeo_casino1しかし、この建物の造りがお粗末。外壁は金色だけれど豪華とはとても言えない、未完成かしらと思うような張りぼてみたいな建物ばかり。ボーケオ県のある郡教育局の人は「ラオスがタイに勝つためには、中国のバックアップが必要なのだ」と言っていた。常にタイを意識してしまうのはラオス人の特質のようなものだけど、たしかにこんなパワフルな中国勢力を敵にすることは避けたかっただろう。
フアイサイに戻ると、ゲストハウスのお姉さんは、この町の人でもギャンブルにはまって、車を売ったり、家を追Kamishibai_reading_bokeoわれる人がいるのよ~と嘆いていた。
ケシの密造と言い、カジノビジネスと言い、健やかな道を歩むことを許されないらしい、ボーケオ県で9月から2年前に終えた図書配布活動のフォローアップ活動を開始しました。(ラオス事務所 秋元波)



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