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2011年2月 9日 (水)

図書館キッズ、小旅行に出る


やっちゃった、、、。

「みんな、ごめん。特別列車、今日じゃなかったんだって。2日前に来て、もうシンガポールに帰っちゃったんだって。」

「え、うそでしょ?」 みんなの表情が一瞬凍った。

Kids_together_on_the_railway

先週の土曜日の朝、シンガポール~バンコク間を走っているイースタン&オリエンタル・エクスプレスが1年に1度ヴィエンチャン郊外のタナレーン駅に到着すると言うので、図書館の18人の小中高生を連れて見に行ったのだ。ラオスで電車が通っているのは、今は(※1)タイ側の国境の街ノンカイとヴィエンチャン郊外を結ぶ部分だけ。メコン川に掛かる友好橋を通るこの電車が開通したのは2009年。他県に行けば電車は通ってないし、ヴィエンチャン子も、日頃タナレーン駅や電車を利用することはまずない。まして、食堂車があり、寝泊りができてしまう豪華列車となれば、さぞ珍しいものだろうと思い、図書館にポスターを貼り「特別列車を見に行く遠足」に参加したい子どもを募ったのだった。本物は見たことはなくても、タイのテレビ番組で電車を見たことはあるし、知らないとワクワクもしないものらしく、なんでわざわざ電車を見に行くの?などと野暮なことを聞いてくる。

「あのね、これはただの電車じゃないんだよ、シンガポールから、マレーシアを通って、タイを通り抜けて、ヴィエンチャンまで来るんだよ(いくつかルートがあるので、ヴィエンチャンに来る列車がシンガポール発なのかは未確認だったが、うそも方便)。年に1度しか来ないんだよ~」と焚きつけてきたのだった。保護者へのお便りを託し、参加許可のサインをもらってきた子どもだけが参加できた。用意は周到だったはずなのに、車の荷台にギュウギュウ詰めになって来たのに、、、。

到着時刻の午前9時ちょうどに駅に着くと、駅は閑散としている。ラオスにはカメラを構えている鉄っちゃんもいないわけか。それにしても静か過ぎないかと不安になり、駅のおばちゃんに尋ねたところ、「あれは、2日前に到着したわよ。綺麗な電車だったわよ~。あの日はにぎやかだったわよ~」と言われたのだった。

穴があったら入りたい。子どもにも、休日なのに運転手になってくれたスラピー(事務局長)のだんなさん(ポーンさん)にも、申し訳なさすぎる、と沈没していると、子ども達は「じゃぁ、シンガポールまで歩こう!」と言って、人影のない線路を歩き始めた。人が消沈しているのをよそに、遊びを見つけ楽しんでいる。

Kids_with_grass

Girl_with_grass

すると、ポーンさんが、30分後にノンカイから普通の電車が来るってさ、と教えてくれた。普通の電車も見たことがないのだから、まぁいいかと待ってみたものの、待てども待てども来ない。すると、いつも図書館でお手伝いをしてくれる気の優しいムーちゃん(ブタちゃん)に「私今日の遠足に来れて、運がいい!って思ったけど、来れなかった子の方が運が良かったんだねぇ」と言われてしまった。嫌味ではない、子どもは正直なのだ。また消沈。

待って、待って、予定時刻より30分以上遅れて2両編成の列車が到着(ちなみに、子ども達がシンガポールへと向かっていた反対側からやってきた)。観光客がドヤドヤっと降りた後、すかさずタイの運転手さんに、子ども達を電車に上がらせても良いですか?と丁寧に訊いてみる。名誉挽回せねば!

Kids_with_thai_driver

すると、快諾してくれ、子ども達が初めての電車の中を駆け回りだした。運転席に座って写真をとったり、テンションが上がってきた。いいぞ、いいぞ。この運転手さん、日本人とたくさんのラオス人キッズの組み合わせに興味を持ったらしく、色々質問をしてくる。秀才ラン君は、図書館で借りたタイ語の本を、僕これ読めるんだよ、と見せてアピールしている。

Girl_at_drivers_seat

運転手さんが、「君たちは、バッサロップ(ラオス人が好きな大勢で踊るステップダンス。タイにはない)を踊れるのか?運転手さんに教えてくれる?」と子ども達に尋ねる。
しまいには、図書館キッズは、サービス良く中学校1年生のペーくんが歌謡曲「シェンクワン(ベトナムに接した北部の県)の娘」を歌い、それに合わせて女の子達はステップを踏み、クルクル回って、踊っていた。
もう皆、目的の豪華列車が見れなかったことは忘れている。

Dancing_kids_2

そして、帰り道にカルチャー・パーク(スワン・ワタナタム)の前で車が停車した時には、一斉に歓声が沸き、またテンション上昇。日本だったら、どうしようもなくさびれた哀しい動物園なのだが、コンクリートの恐竜によじ登り、小さい檻の中のダチョウを「生まれて初めて見た」と言って満面の笑みを浮かべ(さっきの正直な辛口コメントを吐いたムーちゃん)、子ども達は大喜びだった。

子ども達が住んでいる地域から、オートバイでも30分程度の場所にあるが、来たことがある子は数人だけ。お父さんもお母さんも、市場で物売りをしたり、週末に子ども達を遊びに連れて行く余裕などないのかもしれない。

Kids_on_dinosaur

Kids_with_a_bird

図書館に戻ってきてから、「今日はみんなに嘘言っちゃったね、特別列車見れなくてごめんね」と謝ると、おでかけの興奮が冷めないらしく「ボペニャ~ン(気にしないで~)」と、ごきげんな合唱が返ってきたので救われた。

遠足の前日には、本をたくさん読んだ子どもへのご褒美として、黄色と黄緑の図書館カード(※)の子だけが参加できる人形劇鑑賞ツアーを行った。

Going_to_watch_a_theatre_show

夜間だったが、保護者からOKをもらった13人の子どもが参加した。2日連続で劇鑑賞と遠足に参加した子もいて、イベント満載の週末であった。

今度の土曜日はどこに行くの~?と聞かれている。
(ラオス事務所 秋元波)

Group_photo

※1:2011年4月には、ラオス北部の中国との国境の町ボーテンとヴィエンチャンを結ぶ、高速鉄道の建設が開始する予定。建設は5年以内に完了すると言われている。

:貸出記録がいっぱいになると、新しいカードに替わる。最初の1枚目は水色、2枚目は黄色、3枚目は黄緑。虹色の7色を用意する予定。

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コメント

おっちょこちょいやな~
でも良かったね

例によって、数日前から子どもよりもわくわくして行ったのに、恥ずかしかったぁ。今度おっちょこちょいの言い訳をお話ししてさしあげます。

はじめまして、kimcafeと申します
子供たちとの小旅行お疲れさまでした
2008年の7月にビエンチャンに行った時、鉄道が開通するというので列車で乗り込もうと期待していたのですがまだ動いていませんでした
なんとイースタン&オリエンタル・エクスプレスがビエンチャンに来るとは驚きです
子供たちの笑顔が素晴らしいですね

kimcafeさん、コメントありがとうございます。
オリエンタル・エクスプレスは年に一度ヴィエンチャンに来るそうです。来年こそは、はずさないようにして、子ども達をギャフン言わせたいものです。

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