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2012年10月 7日 (日)

いつもとはちょっと違うワークショップ

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今、
日間連続の研修を実施中(本日5日目)です。子どもセンターの先生を対象に、①運営、②想像力を膨らませる絵本の読みきかせやアート(お絵描きや工作)、③合唱と演劇、の3部構成で、各テーマ日ずつで実施しています。世の中の先生は土日と「先生の日」が重なり3連休だと言うのに、皆とても熱心に参加し、日々新しいノウハウを吸収しています。
政府からは職員の給与のみで、外部講師を雇う費用、遊びや講座のための道具を購入する予算が一切ない、たった1人ですべてやらなければならず首が回らない、いつも同じような遊び・アクティビティをやっているので子ども達が飽きてしまう、ゲームセンターに子ども達が流れていってしまうなどの先生たちの悩みやニーズに応え、今回のセンターの運営強化とアクティビティを充実させる研修を実施することになりました。
今回のワークショップの開催場所は、ラオス事務所の併設図書館。いつものワークショップとは様子がちょっと違います。学校が昼休みになれば、目の前の中学校の生徒たちが群れをなしてやって来るし、土曜日には、小学生がむらむらとやって来るから、子ども達もワークショップ会場にいるのです。

ざわざわして、大人の参加者のじゃまになるのでは?と思いますよね?
最初は、いつもの調子で入って来るので、最初は、「しーっ!」と子ども達に言って聞かせますが、「みんなも先生たちと同じように絵描く~?」と訊くと「描くー!」とよいお返事。紙と色鉛筆を渡せば、講師の指示に従ってお絵描きが始まり、黙々と集中し静かになります。

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タイの絵本作家・プリダー先生 (Photo: Yuko Tsukamoto)
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親戚のおねえちゃんと毎日のように図書館に通ってくる、鼻垂れ小僧のオンアーに、顔の表情が七変化するお絵描きをしようと誘いました。モン族の
小学1年生で、ラオス語への反応がちょっとスロー。
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3枚の紙を糊で貼り付けて、
分の1ずつ、紙の両端にはさみを入れます。一番上には、眉毛、真ん中部分には目と鼻、一番下には口を描き、1枚目の紙では、眉も目も口も一文字に結んで、2枚目では垂れ眉、垂れ目にし・・・、と描いておいて、1枚目の眉と2枚目の目を合わせ、と色々な組み合わせにし、表情を七変化させて遊びます。
「ここの部分には、眉毛を描いてね」というと私の眉毛をじーっと見て、眉毛を描きます。次の頁に行って、今度はさっきとは違う形の眉毛を描いて、と言うと、また私の眉毛をじーっと見て描きます。ちょっと違う形にしてみて、と言うとピッピッピと線がついてお茶目な眉毛になりました。
なんとなく要領を得ない感じで、ただ黙々と一枚ずつ微妙に違う眉毛や目を描いていたオンアーに、「いいねぇ、うまくできたねぇ」と声を掛けるものの表情ひとつ変わりません。完成したときには、研修参加者たちは次のお題が終了する頃。

「先生に見せておいで」、と言うと、講義をしていない方の先生に見せればいいのに、オンアーにとっては立って講義をしているのが『先生』だったらしく、参加者の間をくぐり抜けて、
ズンズン前に行き、講義中の講師に、無言で顔の七変化を差し出します。オンアーの七変化を手にとって「とてもきれいだね」と、褒めます。先生たちが座っている横をくぐり抜けてオンアーが戻ってきたときの顔と言ったら、とっても満足そうな満面の明るい笑顔。先生なんて言ったの?と訊くと「スワイ マーク(タイ語で「とてもきれい」)!」と答えます。私が、「きれい」といくら言ってもニコッともせず、普段から口数の少ない(少なくともラオス語では)オンアーのこんな嬉しそうな顔を見たのは初めてでした。『先生』に褒められたのが、とても嬉しかった様子。「子どもは褒めて育つ」瞬間に立ち合った気がしました。色もぬってみてね~と言うと今度は黙々と色塗り。
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ワークショップがお開きになってオンアーがその日のお絵描き作品を家に持って帰った直後に、オンアーの絵を見て一部始終を聞いたらしい姉兄たちが駆けつけてきましたが図書館はお掃除の真最中。オンアーは、次の日もやってきて、絵を描き、またズンズン前に行って作品を講師に見せていました。


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読みきかせ・アート講座の2日目は土曜日で、午前中から子どもたちがやってきました。子どもが参加者よりも前に小さいテーブルを置いて陣取って、お絵かきや工作をし、読みきかせの時には前に詰め掛けておはなしを聞いていました。

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この日、図書館に来館した子どもはのべ68人。研修参加者19人に加え、子どもたち、数名のラオスのアーティストも加わり、色々なお絵描き・工作に取り組むものだから、スペースは狭いし、熱気もムンムン。家庭用のエアコンはもともと天井の高い図書館には馬力が足りず部屋は暑いし、たくさんの大人・ちびっこの参加者を丸一日相手にした講師はさぞ疲れたことと思います。でも、飲み込みの早い子どもが先生に教える姿もあり、先生と子どもが同時に参加するとても楽しい幸せなワークショップだなぁ、と見ていました。
今日は、先生たちは合唱の教え方をヴィエンチャンCECの売れっ子・ヴィッキー先生から学んでいて、1階の図書館から先生たちの元気いっぱいの声が聴こえてきています。(ラオス事務所 秋元波)
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※子どもセンター運営能力強化研修実施において、庭野平和財団からご支援を頂いています。
ホームページ:集い遊び学べる場・子どもセンター

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