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2021年1月20日 (水)

“ポンサイ中等学校 図書館応用研修”     その③ 応用研修の準備とふりかえり

ポンサイ中等学校で開催した図書館応用研修。そこで、実施した①授業における図書活用、②図書館サイン・図書館展示、に関する研修はラオス事務所スタッフにとっても新しい取り組みでした。

これまで、図書館の基本的な業務や、読書に親しむための本を使ったアクティビティに関しては、ラオス全土で当会が支援している学校図書室の開設やフォローアップで実施し、初めて本や図書館に触れるラオスの子どもたちに、読書に親しむ機会を提供してきました。
しかし、中等学校を対象とした場合、もう一歩進んだ図書館づくりが必要になります。そのために当会はどんなことをやっていけばよいか?図書館学専門家の下田先生と話し合いをするなかでみえてきたのが、①授業における図書活用と、②図書館サイン・図書館展示、を応用研修として実施することでした。

対象中等学校にこれらの研修を提供するためには、まず当会のラオス事務所スタッフたちに、この2つを理解し習得してもらうことが必要になります。
そこで、1年ちょっと前から準備を始めました。

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2019年10月に下田先生にラオスにお越しいただき、スタッフ向けの実務研修を実施。図書の分類と配架、図書館展示について学びました。

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2020年2月には、再び先生にお越しいただき、前回の実習の改善と、授業における図書活用に関するスタッフ研修を行いました。

その後、新型コロナウィルスが世界的に蔓延し、海外への渡航が厳しい状態に。2020年度に予定していた応用研修で、下田先生に現地の学校でレクチャーしてもらうことが難しくなりました。
なんとか良い打開策はないかということで、応用研修はオンライン併用にすることにしました。ただし、先生が現地に来られない分、当初よりも更にラオス事務所スタッフに動いてもらうことが多くなります。そのため、事前のスタッフ研修をより綿密に実施し、理解を深めることにしました。

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まず、2020年10月に図書館サインと図書館展示のスタッフ研修を実施。2019年の実務研修のおさらいをするとともに、図書館サイン・展示について、種類や内容、その効果、実践するに際してのポイントなどを学びました。
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実習として、図書館サインは事務所併設図書館のサインリニューアル計画を作成しました。図書館展示は、テーマを設定して実際に展示を作ってみました。
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男性スタッフチームの展示。教科書コーナーの傍に、中等学校の「技術」で学習する米作りの単元に関連した展示をしました。稲作方法に関する本、お米料理の本、民族ごとの米文化の本と、3つのテーマで展示を構成しています。
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女性スタッフチームの展示。「!メニュー、カイ(卵)、カイ(卵)、カイ(卵)!」というキャッチ―なタイトルで、卵料理に関する展示をしました。全部で、6種類の卵料理を本で紹介し、いいな!と思うメニューに投票してもらうようになっています。

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2019年の実務研修時に比べて、スタッフの展示構成・展示方法をみると、腕を上げているように感じました。

そして、11月は週2回のペースで、下田先生のオンラインレクチャーを交えながら、授業における図書活用についてみっちり研修しました。
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実際の応用研修で紹介した「図書→教科のアイディアシート」や「授業における図書活用のアイディアシート」も、このスタッフ研修でスタッフに作成してもらいました。

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授業における図書活用については、11月末、ポンサイ中等学校での研修の前に図書館担当の先生たちに「ヒアリング」を行い、普段の授業(教科指導)の状況や、授業での図書活用案を提案した際の反応などを確認し、応用研修に備えました。
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12月に入ってスタッフたちは、レクチャー資料のラオス語チェックをしたり、研修スケジュールや役割分担を決めたり、研修で提示するアイディアシートを完成させたり、実習で自分が担当になったチームの教科の学習課程を調べたりなど、研修直前まで急ピッチで準備を重ねました。

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迎えた当日、下田先生のこれまでの丁寧なご指導、優秀なラオス語・日本語通訳、スタッフの頑張りのおかげで、参加した先生たちは好反応でした。アンケートでは、研修について、全員の先生が「興味を持った」と回答し、授業での図書活用、図書館サイン・展示ともに、「実際にやってみたい」と答えてくれました。

研修後のミーティングで、スタッフからは、「先生たちが積極的に参加してくれて、興味を持ってくれてよかった」という安堵の声とともに、「自分たちもアイディアシートの書き方をもっと勉強する必要がある」という意見も出ました。
2021年度は事業の3年目、最終年次にあたり、ポンサイ中に引き続きサカ中・ヒンフープ中で応用研修を実施し、その成果発表の場として、各校地域住民対象の学校図書館オープンデーや3校合同の学校図書館研究大会(図書館サイン・展示コンテスト、授業における図書活用事例発表会)を開催する予定です。
今回の応用研修を通じて、ひとまわり成長したラオス事務所スタッフたち。今後は、実践を重ねていくなかでさらに成長し、学校図書館や先生や生徒たちの図書館活動をより深くサポートしていけるようにしていきたいです。 
【ラオス事務所:渡邉】

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