2021年5月14日 (金)

“コロナウィルス、ラオスの状況” その⑥

サバイディー。ラオス事務所の渡邉です。

ラオスでは、コロナ感染者の増加を受け、政府やNGOが作った啓発用のポスターや動画なども増えてきましたので、ここで少し紹介を。
こちらは、ラオス語で紹介されたコロナ感染予防のビデオです。

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同じ内容で、ラオス語だけでなく他の民族の言語バージョンも作成されていました。
(それぞれの名をクリックすると動画がみられます)
モン語
アカ語
クム語
タリアン語
タオイ語

これを見ると、いかにラオスの人達がいろんな民族で構成されていて、いろんな言葉を喋っているのかが分かります。
ちなみに私は、ラオス語バーションは言っていることがだいたい分かりますが、他言語になると全然分かりません。
当会のプロジェクトで、モン族やクム族の学校の先生や生徒たちと接することが結構あるのですが、普段彼らはスタッフ達にはラオス語で話してくれるので、そんなに詳しくじっくりと彼ら自身の言語を聴く機会がありませんでした。モン語クム語は何となくその言語を喋っているんだろうな・・・ということは想像がついても、タリアン語やタオイ語(ラオス南部に暮らしています)になると、あ~こんな響きの言語なんだなぁと、今回初めて知りました。
少数民族の子どもたちは、学校の就学率が低く、ドロップアウトしてしまう子も多くいる現状がありますが、教育やコロナのことも含めて様々な情報を、自分たちのネイティブ言語で受け取ることが出来ないというのは、やはりハンデがあるよなぁと感じました。

それからもうひとつは、ラオス語版コロナソングです。
英語で題して、”After Dark, Sky turns blue” 。
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こちらもコロナの感染予防ソングなのですが、ラオスでは色々啓発をする際に、歌にして覚えてもらう方法を取ることが結構あります。
現在当会が取り組んでいる、「村教育委員会(VEDC)」についても、実は教育省が作ったVEDCハンドブックの最後のページに「VEDCの歌」が掲載されています。(あまり、普及しているようには思えませんが・・・)

さて、当会のラオス事務所では、都内で数十人単位で感染者が増え続けていた4月26日~5月7日の間は事務所を閉めて、スタッフには溜まっていた休暇を取ってもらいました。この間にワクチン接種をしたスタッフもいます。
そして5月10日からは出勤を再開しましたが、スタッフには毎朝出勤前に検温してもらい体調に問題ない場合のみ出勤とし、仕事をする時は各自離れて距離をとって作業するようにしています。
(現在ヴィエンチャンでは、大人数の場合は、出勤の人数制限があります)

現在ラオス全土でロックダウンになっているため、他県に移動することが出来ません。ラオス事務所では、5月はアッタプー県やヴィエンチャン県への出張を予定していましたが、それも延期せざるを得ない状況です。
活動をしていて、現地に直接行くことが出来ないというのは、とっても歯痒い想いです。
早く、ラオス国内でのコロナの状況が落ち着いて、以前のように出張が出来る日が早く来ることを願っています。

【ラオス事務所:渡邉】

2021年5月13日 (木)

”コロナウイルス、ラオスの状況” その⑤

サバイディー。ラオス事務所の渡邉です。
久しぶりのコロナ関連通信となります。
ラオスでは、今年の4月半ばまで政府の対策が効果を上げており、感染者は累計で40数名程度にとどまっていたのが、5月11日現在では1,362人と急激な勢いで増加しています。5月9日には、とうとう初めての死者が出ました。
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日本の状況と比べると、数の上ではラオスの方がかなり少ないように感じますが、日本の様に医療体制が整っていないラオスでは、感染拡大は脅威です。

4月21日、ラオス事務所スタッフ一行は、ヴィエンチャン県ポンホーン郡サカ中等学校に、図書館応用研修に来ていました。2日間のサカ中等学校での研修をしている間に、ヴィエンチャン都内でコロナの感染者が増えてきたこと、ヴィエンチャン県内にも陽性者が出たことなどがニュースで流れてきました。
翌22、23日はヒンフープ郡、ヒンフープ中等学校での研修を控えているなか、実施は大丈夫だろうか・・・と県・郡教育局にも確認を入れたりしていました。
そして夕方になり、政府の記者会見があり翌日朝6時から5月5日までヴィエンチャン都内のロックダウンが発表されました。
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ロックダウンを発表する政府の記者会見(4月21日)

残念ながらヒンフープ中等学校での研修を断念し、、スタッフ達はあわてて宿の荷物をまとめて、ヴィエンチャン都内に戻ってきました。

はじめは、ヴィエンチャン都内に限定されていたロックダウンも、数日のうちにラオス全県で実施されました。学校も一時閉鎖となりました。
さらにロックダウンは、5月20日までに延長されました。

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各県に設置されたコロナ特設ホットライン一覧

実は、ほんの数か月前までラオスでは、大きな会議などたくさん人が集まる時などを除いては、マスクを付けずにいることも普通でした。昨年4月のロックダウン以降、目立った感染者の増加もなく、他の国では、コロナで大変なことになっているね~とちょっとどこか他人事だったぐらいです。

それがラオス正月(ピーマイ)を前に、ぽつぽつと感染者が増え、ピーマイ直前には、ヴィエンチャン都から国に都内のロックダウン要請が出たのですが、結局ロックダウンは発令されませんでした。

それでも、今年のラオス正月は路上での水かけなど大々的に騒ぐのは禁止されていたこともあり、昨年のロックダウン中のお正月に比べれば、各家庭で宴会をやっている音がちらほらと聞こえてきたものの、例年にくらべれば、だいぶおとなしいお正月でした。

しかし、ピーマイが明けて、ヴィエンチャン都及び、他県でも感染者が増えはじめました。去年の感染者が出た時の状況と、どうも今回は様子が違うと、かなり深刻な状況になっていると、みんな感じ始めました。
ラオスでは感染者が出ると、番号で表示され、どこの村に住む何歳の男性/女性で、国籍や職業などの個人情報、立ち寄った場所など行動歴がすべて政府によって公表されます。
今回、ここまで感染者数が急激に増えたのは、ラオス正月の期間にたくさんの接触があったことに原因にあるのですが、その感染経路も手に取るように分かってしまうぐらい詳細な情報が公開されており、あ~こうやってウィルスは人から人へと移っていくんだなぁ…と、感染の威力を見せつけられた思いがしました。

今、ラオスでは連日、感染者を知らせる表示がSNS上に挙がっています。赤と黒で表示された感染状況は、事態の深刻さを感じさせます。
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コロナ感染者の表示
(左:本日の感染者合計/県ごと、右上:感染者累計、右下:死者数)

【ラオス事務所:渡邉】

 

2021年4月 1日 (木)

ラオスと日本、イベント準備進行中

サバイディー(こんにちは)
お久しぶりです。
東京事務所の赤井です。

4月、ヴィエンチャンと東京では、それぞれイベントを実施します。
今は、準備の真っ最中。
どちらのイベントも、どうぞよろしく。

ヴィエンチャンでのイベントはこちら↓
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子どもと女性の未来のために
~チャンタソン旭日双光章・JICA理事長賞受章記念イベント~
主 催: チャンタソン インタヴォン
後 援: 在ラオス日本国大使館、JICAラオス事務所
日 時: 2021年4月2日(金)セレモニー開催、3日(土)自由見学10:00~16:00
場 所: Houey Hong Vocational Training Centre
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ラオスのこども(ALC)では、活動展示、出版本の販売、紙芝居の実演などをする予定です。
作家育成ワークショップなどを通じて作成したラオス語絵本ご覧いただき、この機会に当会の図書館支援活動や出版事業についても、ぜひ知っていただけたらと思います。
ホアイホンセンターでもテキスタイルの展示販売や染色体験などを行っております。こちらも、併せてぜひ会場にお立ち寄りください。
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展示用のパネルも準備できました。
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そして、東京では4月24日(土)に、ピーマイパーティを開催します。
オンラインを使った企画など、新たな取り組みをおこなう予定です。
詳しくはコチラの案内をご覧下さい。

毎年好評のラオス料理は、持ち帰りが出来る形にします。
例年よりもメニューが限定されますが、料理ボランティアの皆さんと共に準備をすすめています。
↓以下は2019年のメニューの例です。
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世の中の状況を見ながら、出来ることにチャレンジしてまいります。
引き続き、どうぞよろしくお願いします。
【東京事務所:赤井】

2021年1月20日 (水)

“ポンサイ中等学校 図書館応用研修”     その③ 応用研修の準備とふりかえり

ポンサイ中等学校で開催した図書館応用研修。そこで、実施した①授業における図書活用、②図書館サイン・図書館展示、に関する研修はラオス事務所スタッフにとっても新しい取り組みでした。

これまで、図書館の基本的な業務や、読書に親しむための本を使ったアクティビティに関しては、ラオス全土で当会が支援している学校図書室の開設やフォローアップで実施し、初めて本や図書館に触れるラオスの子どもたちに、読書に親しむ機会を提供してきました。
しかし、中等学校を対象とした場合、もう一歩進んだ図書館づくりが必要になります。そのために当会はどんなことをやっていけばよいか?図書館学専門家の下田先生と話し合いをするなかでみえてきたのが、①授業における図書活用と、②図書館サイン・図書館展示、を応用研修として実施することでした。

対象中等学校にこれらの研修を提供するためには、まず当会のラオス事務所スタッフたちに、この2つを理解し習得してもらうことが必要になります。
そこで、1年ちょっと前から準備を始めました。

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2019年10月に下田先生にラオスにお越しいただき、スタッフ向けの実務研修を実施。図書の分類と配架、図書館展示について学びました。

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2020年2月には、再び先生にお越しいただき、前回の実習の改善と、授業における図書活用に関するスタッフ研修を行いました。

その後、新型コロナウィルスが世界的に蔓延し、海外への渡航が厳しい状態に。2020年度に予定していた応用研修で、下田先生に現地の学校でレクチャーしてもらうことが難しくなりました。
なんとか良い打開策はないかということで、応用研修はオンライン併用にすることにしました。ただし、先生が現地に来られない分、当初よりも更にラオス事務所スタッフに動いてもらうことが多くなります。そのため、事前のスタッフ研修をより綿密に実施し、理解を深めることにしました。

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まず、2020年10月に図書館サインと図書館展示のスタッフ研修を実施。2019年の実務研修のおさらいをするとともに、図書館サイン・展示について、種類や内容、その効果、実践するに際してのポイントなどを学びました。
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実習として、図書館サインは事務所併設図書館のサインリニューアル計画を作成しました。図書館展示は、テーマを設定して実際に展示を作ってみました。
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男性スタッフチームの展示。教科書コーナーの傍に、中等学校の「技術」で学習する米作りの単元に関連した展示をしました。稲作方法に関する本、お米料理の本、民族ごとの米文化の本と、3つのテーマで展示を構成しています。
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女性スタッフチームの展示。「!メニュー、カイ(卵)、カイ(卵)、カイ(卵)!」というキャッチ―なタイトルで、卵料理に関する展示をしました。全部で、6種類の卵料理を本で紹介し、いいな!と思うメニューに投票してもらうようになっています。

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2019年の実務研修時に比べて、スタッフの展示構成・展示方法をみると、腕を上げているように感じました。

そして、11月は週2回のペースで、下田先生のオンラインレクチャーを交えながら、授業における図書活用についてみっちり研修しました。
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実際の応用研修で紹介した「図書→教科のアイディアシート」や「授業における図書活用のアイディアシート」も、このスタッフ研修でスタッフに作成してもらいました。

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授業における図書活用については、11月末、ポンサイ中等学校での研修の前に図書館担当の先生たちに「ヒアリング」を行い、普段の授業(教科指導)の状況や、授業での図書活用案を提案した際の反応などを確認し、応用研修に備えました。
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12月に入ってスタッフたちは、レクチャー資料のラオス語チェックをしたり、研修スケジュールや役割分担を決めたり、研修で提示するアイディアシートを完成させたり、実習で自分が担当になったチームの教科の学習課程を調べたりなど、研修直前まで急ピッチで準備を重ねました。

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迎えた当日、下田先生のこれまでの丁寧なご指導、優秀なラオス語・日本語通訳、スタッフの頑張りのおかげで、参加した先生たちは好反応でした。アンケートでは、研修について、全員の先生が「興味を持った」と回答し、授業での図書活用、図書館サイン・展示ともに、「実際にやってみたい」と答えてくれました。

研修後のミーティングで、スタッフからは、「先生たちが積極的に参加してくれて、興味を持ってくれてよかった」という安堵の声とともに、「自分たちもアイディアシートの書き方をもっと勉強する必要がある」という意見も出ました。
2021年度は事業の3年目、最終年次にあたり、ポンサイ中に引き続きサカ中・ヒンフープ中で応用研修を実施し、その成果発表の場として、各校地域住民対象の学校図書館オープンデーや3校合同の学校図書館研究大会(図書館サイン・展示コンテスト、授業における図書活用事例発表会)を開催する予定です。
今回の応用研修を通じて、ひとまわり成長したラオス事務所スタッフたち。今後は、実践を重ねていくなかでさらに成長し、学校図書館や先生や生徒たちの図書館活動をより深くサポートしていけるようにしていきたいです。 
【ラオス事務所:渡邉】

2021年1月16日 (土)

“ポンサイ中等学校 図書館応用研修”     その② 図書館サイン・図書館展示

ポンサイ中等学校図書館応用研修、その①授業での図書活用 につづき、その②図書館サイン・図書館展示 のご報告です。

3日間の応用研修の中(なか)日は、「図書館サイン・図書館展示」の研修を実施しました。図書館担当の先生5人と図書館ボランティアの生徒たちが参加してくれました。

午前中は「図書館サイン」について。サインとは案内や表示のことです。
レクチャーで、施設案内や利用案内、情報提供など図書館サインの種類や事例、サインを作る上での留意点などを紹介しました。
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レクチャーのあとは実習。2チームに分かれてポンサイ中等学校図書館のサイン計画を作成してもらいました。図書館の見取り図を用意し、どの場所にどんなサインを設置したらよいか、書き込んでいってもらいました。
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図書館中央の柱に歓迎の表示をつける、本棚に既にある図書分類の表示に分かりやすくするために更に色を使ったインデックスをつけるなど、各チームでたくさんのアイディアが出てきました。
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午後からは「図書館展示」について。レクチャーでは、新着図書紹介や教科学習、学校活動に関連させた展示、季節やその他のテーマに絡めた展示など図書館展示の種類や事例、展示を作る上での、重要なポイントや効果的なテクニックなどを紹介しました。
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その後の実習では、「教科学習に関連した展示」、「テーマを設定した展示」の2チームに分かれ、実際に展示を作ってもらいました。
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「教科学習に関連した展示」では、「地理」に関連して宇宙の天体に関する図書を集めた展示を披露してくれました。展示の空間づくりに天体がイメージできる地球儀を小道具に使ったり、POPを星形にしたり、ナイスアイディアです!
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「テーマを設定した展示」では、「ミラクルの物語」をテーマに物語や伝承の絵本を取り上げていました。昔話や創作物語などアレもコレも沢山の本を紹介したい!という想いがつまった展示になっています。
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想像以上に先生や生徒たちが楽しんでサイン計画・展示づくりに取り組んでくれました。こうやって、図書館を担当する先生や生徒たち自身で楽しみながら、工夫しながら図書館サインや展示を実践することが、利用者が快適に図書館を利用でき、新たな本との出会いも生まれ、来館者が増え、図書館が活性化することに繋がります。それはきっと、図書館担当の先生・生徒たちがさらに向上するモチベーションにもなるはず。そんな、持続可能なグッド・サイクルができるよう、スタッフのチャレンジも続きます。  
【ラオス事務所:渡邉】

2021年1月13日 (水)

"ポンサイ中等学校 図書館応用研修"     その① 授業における図書活用

サバイディーピーマイ。ラオス事務所駐在の渡邉です。
昨年12月に、外務省日本NGO連携無償資金協力「ビエンチャン県における中学校の図書館整備を通した読書推進事業」で行った「図書館応用研修」のご報告です。

事業初年次(2019年度)に、図書館を開設したポンサイ中等学校では、開設に合わせて図書登録や貸し出しなどの基礎的な業務、読み聞かせや紙芝居など図書を活用したアクティビティを学ぶ「図書館基礎研修」を実施しました。
2年目にあたる今年度は、もう一段上の図書館サービス・運営を目指しましょう~ということで、3日間にわたり「図書館応用研修」を開催し、①授業における図書活用(12/8,10)、②図書館サイン・図書館展示(12/9)について実施しました。

「授業における図書活用」研修では、図書館担当の先生と、国語や数学、歴史など各教科の代表の先生1名ずつ、あわせて16名の先生が参加しました。
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1日目(12/8)は先ず図書館学の専門家、下田尊久先生より、「中等学校図書館の役割と機能」について、オンラインでレクチャーいただきました。当初は、実際に現地でレクチャーする予定でしたが、コロナ禍のためオンラインでの中継を試みました。
下田先生からは、学校図書館が、本を読む「読書」する場としての役割だけでなく、授業など学校の教育活動と繋げることで、「情報・学習」の場としての役割を果たせることを、日本の学校図書館政策などをもとに説明して下さり、授業で図書活用をするための手順や心得を解説していただきました。
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その後、当会ラオス事務所スタッフが今回の研修に備えた事前研修で作成した、「図書→教科のアイディアシート」を披露しました。
これは、1冊の図書館の本をどんな教科学習に活用できるかというアイディアをシートにまとめたものです。図書館にある10冊の本についてシートを作成し、実物の本と一緒に展示しました。そのうち、『ガンパーとピーノーイ(孤児と小さいお化け)』は、国語・文学、生物、技術に、『私たちの村の料理』は地理、数学、化学、生活科の授業で活用するアイディアを紹介しました。
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午後からは、「図書館オリエンテーション」と称して、ラオス事務所スタッフの発案で、グループに分かれて先生たちに図書館の本のことをより知ってもらうためのアクティビティをしました。
一つ目は、「ラオス語子音全部の頭文字のタイトルの本を集める」。ラオス語には27文字の子音があり、その子音で始まるタイトルの本を揃えます。
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二つの目のアクティビティは、「読んだことがある本、授業で活用した本、これから活用したい本を選ぶ」です。
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3つ本を各自で選んでもらった後、先生たちに披露してもらいました。これらのアクティビティをすることで先生たちは楽しみながら、図書館のどこにどんな本があるのか、理解を深めてくれたようです。

2日目(12/10)は、授業における図書活用の「実習」です。
最初にスタッフが事例紹介として、「国語」と「地理」の授業での図書活用の事例を、「授業における図書活用のアイディアシート」の記入方法を説明しながら、紹介しました。
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「国語」は、5年生の「読み・書き」について、「地理」では、4年生の「ラオスの民族構成」の学習項目の図書活用について、学習の目的や先生の要望、それに即した具体的な図書活用の方法が書かれたアイディアシートを見せながら、事例紹介しました。
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そしていよいよ実際に先生たちに授業での図書活用案を作ってもらう実習に。同じ系統の教科でA~D4つのチームに分かれて、チームの中で教科を1つ決めて活用案をアイディアシートにまとめてもらいました。
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どの教科のどんな学習項目に、どの図書をどんなふうに図書を活用するか、議論する先生たち。教員指導書を参考にしたり、図書がある本棚のところに何度も行って授業にあった本を探してきたり、その本を具体的にどうやって授業に使うかチームで検討したり…どのチームの先生たちも積極的に実習に取組んでくれました。

最後に、チームごとに活用案を発表。Aチームは、「国語」1年生のラオス語アルファベットの学習で、Bチームは、6年生の「生物」で内臓の各器官を役割や機能を学ぶ項目での図書活用案を披露してくれました。
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Cチームは、1年生の「数学」で単位や計測に関する学習で、Dチームは、5年生の「体育」で運動や健康に関する学習項目で、活用案を発表しました。
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先生たちの発表を聴いていると、「生物」ではグループに分かれて内臓の器官をひとつ選び、それに関する本を図書館で探して、どんな働きがあるかを理解したり、「数学」では絵本のなかに登場するモノの長さや距離を測ってみたり、とグループごとに様々な工夫を凝らした活用方法を考えてくれていました。こうしたことが出来るのも、教科書だけで授業をやるのではなく、図書を活用した授業ならではのメリットだと思います。生徒たちが、楽しみながら図書館の本を探したり使ったりする授業を行うことで、より学びを深めることができ、このような学習をくり返すことで、生徒が自分自身で図書館を利用して物事を調べたり、情報を収集・分析する習慣が身についていくことにつながります。

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修了式では、修了証書と下田先生も一緒にみんなで記念撮影。
研修に同席した県教育局・郡教育局からは、「今後ぜひ授業で実践していきましょう」という力強いコメントがありました。

【ラオス事務所:渡邉】

2020年6月11日 (木)

オンラインワークショップー今年度評価と次年度計画

サバイディー。ヴィエンチャン事務所の渡邉です。
NPO法人「ラオスのこども」は、6月末が年度末、7月から新年度が始まります。
そこで5月20~22日にかけてヴィエンチャン事務所では、事業アドバイザーの小林さんと、オンライン上で事務所の今年度のふりかえり・評価と次年度計画の作成のワークショップを行いました。
昨年までは小林さんが現地に赴いて実施していましたが、今回はコロナウィルスの影響で海外渡航がかなわないため、Teams(チームス)というオンライン会議ツールを使用し、日本の小林さんとラオスのヴィエンチャン事務所を繋いで実施する初めての試みです。

当日ヴィエンチャン事務所では、ネットに繋ぎTeamsを起動したパソコンの画面を、プロジェクターの大画面に投影してスタッフ全員が視聴できる状態にして、オンラインワークショップを進行しました。

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画面には、日本にいる小林さんが映っているのが分かりますでしょうか?

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資料の画面共有をしながら、小林さんの説明を視聴するスタッフ達。

小林さんの説明の後、スタッフ達は2つのグループに分かれて2019年度の事業や組織運営のふりかえりと評価を行いました。読書推進事業(N連事業、学校図書室、ALC図書館)、出版事業、CCC・CEC(子どもセンター)事業や、組織運営、資金調達など項目ごとに、計画に沿って問題なく実施できたか評価を行い「達成度」の数値と状況を評価シートに記載していきます。
そして、各事業の「重要度・優先度」についても評価を行い数値化し、その理由と併せて評価シートに記載していきました。
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さらに2つのグループの評価を突き合わせ、最終的な総合評価を行いました。
次に今年度の評価をふまえて、ヴィエンチャン事務所の次年度計画を作成していきます。3ヶ年の中期計画にある2020年度計画の記載をもとに、計画の修正・変更、追加・削除をしました。
また事業の達成度が低く、かつ重要度・優先度が高かった項目については、次年度以降どのように改善していくかについても、話し合いました。
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ここで作成した2020年度ヴィエンチャン事務所計画は、6月末の当会理事会で提示される予定です。

今回「今年度評価と次年度計画」のオンラインワークショップを行ってみて感じたのは、スタッフのみんなが中期計画を理解・意識するようになってきているな~ということ。ちょうど1年前に、同様のワークショップを実施した時にくらべて、中期計画(3ヶ年計画)の内容や流れが結構頭に入っているし、出てくる質問の内容が計画を理解しているからこその質問が多く、みんなの成長を感じました。まだまだ十分とは言えませんが、ここ数年にわたり、「自分達で業務をふりかえり問題点をみつけ、改善策を考えながら次の計画を作っていくこと、各業務が会の方針のなかでどのような位置を占めているかを把握すること」を意識して繰り返してきた成果が、少しずつですが現れてきているのではないかと思います。

そして、Teamsのようなチャットツールを使ったオンラインワークショップは、結構使えるし、まだまだ色々出来る可能性を秘めているんじゃないか、ってことも実感。これまで「現地に直接行かないとなかなか・・・」と思っていたことも、100パーセントとはいかないまでも意外と出来てしまうし、物理的な距離を飛び越えることが簡単になりました。このオンライン上でのやり取りというのを逆に活かした交流のありかたも模索できるのでは、と感じました。

コロナで何かと制約の多い日々ですが、だからこそ気づかせてくれたものもあるなぁと思う今日この頃です。
【ヴィエンチャン事務所:渡邉】

2020年5月18日 (月)

“コロナウィルス、ラオスの状況” その④

サバイディー。ヴィエンチャン事務所の渡邉です。
ラオスは今、一年で一番暑い季節で、40度越えの日々が続いています。

4月1日から約1か月、ラオスでは不要不急の外出は禁止となっていました。
ラオス人にとって年最大のイベント、「ピーマイラオ」(ラオス正月、4/14-17)も今年は自粛モード。水かけはもちろん、お寺のお参りも控え、家族で家のなかで静かにお正月を迎えた人が多かったようです(なんと、政府の通達で、お酒の販売もお正月の期間、禁止になりました!いつもなら、親戚や知り合いで集まって夜通し宴会が繰り広げられるのですが…)。
Facebook上では、昨年や過去の「ピーマイ」で友達や仲間同志で集まっている写真をアップし、懐かしむ光景もみられました。

その後、ラオスではコロナの累計感染者数が19人なったものの、隔離措置や治療が功を奏して現在14名は陰性に転じ、新規陽性者もいないことから、5月4日から一部規制緩和となり、事務所も通常出勤が出来るようになりました。
スタッフの県外出張、駐在員の日本への一時帰国&ラオス帰国後の14日間の居所待機などもあったため、スタッフ全員が事務所に揃うのは、実に2か月ぶりです。
久々の通常出勤初日、まずスタッフが事務所に来てやったのが、こちら。
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マンゴー採り。熟れて落ちたのを拾うだけでなく、木の上に登って落とす念の入れよう(熟れたのは落ちた時、ひび割れが入ってしまうので、こっちの方が良いのよね)。上に見えるオレンジ色のシャツがスタッフのバンロップ。
そして庭の草の収穫(お昼ごはん用)と庭のお手入れ。
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チャンシーが水撒きしてるところに生えてる草が食べられる草です。
コロナでいつも以上に家庭菜園をしているスタッフが多かった模様。
パンは、自宅で育てた2種類の菜っ葉をどっさり持ってきてくれました。

この日のお昼は、スアイが市場で仕入れて調理したサムヌア産のタケノコのスープと、スラートが週末釣ってきた魚のから揚げ。
やっぱりみんなで食べるごはんは美味しい・・・(コロナ予防に、今まで直箸ならぬ直レンゲだったのを、取り箸ならぬ取りレンゲを各種おかずに使用)
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あれ・・・何だか食べ物の話ばっかりになってる?!(笑)
もちろん、ちゃんと仕事もしてますよ!
現在、建設工事が進行しているヴィエンチャン県サカ中等学校とヒンフープ中等学校の図書館の図書を準備する合間を縫って、全体ミーティング。マスク装着で隣との間隔を空け、コロナ対策もぬかりなく・・・
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5月18日からは、さらに規制が緩和され、県外への移動や出張ができるようになり、会議や研修も開催が許可される予定です。
学校は最終学年が再開します(小学校は5年生、中等学校は前期課程の4年生、後期課程の7年生が最終学年です)。
いろいろ動き出して、事務所も忙しくなりそうな予感。それだけに、さらに感染に気をつける必要がありそうです。。

【ヴィエンチャン事務所:渡邉】

2020年4月22日 (水)

『おおきなかぶ』ができるまで

ヴィエンチャン事務所の渡邉です。
先月に完成したラオス語版『おおきなかぶ』印刷の舞台裏をご紹介します。

初めてのラオス語出版にあたり、もとの日本語版『おおきなかぶ』(福音館書店)に極力近づけることが求められました。そのため印刷製本には、普段の出版以上に、注意を払いました。
日本では、原稿を作成したらあとは印刷業者にお任せでも何とかなるのですが、ラオスは出版・印刷業界もまだまだ発展途上です。今回、ラオスの印刷業者さんと一緒に製作に奮闘したことで、現地の印刷事情を垣間見ることが出来ました。

紙選び、フォント選び、編集
制作にあたり、先ずは原本に近い紙を探したり、『おおきなかぶの』雰囲気にふさわしいラオス語フォント(字体)を選ぶところから始まりました。印刷業者さんには、スタッフのパンさん(出版担当)が掛け合って、使用する候補の紙で実際の製本をした束見本(写真)を製作してもらい、本のサイズや質感を確認しました。
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その後、福音館書店さんからお預かりした原画データを使用し、ラオス語版のデータを作成していきます。タイトルと本文のフォント、そして文字のサイズは、いくつかサンプルパターンを作り、ヴィエンチャン事務所東京事務所双方でどれが良いか吟味しました。
Font 
編集データがようやく完成し、印刷の版を作る前に、色調整されたモニター上で最終の色チェック。
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色校正・印刷
データが仕上がると、印刷のために4色の版を作っていきます。
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そしていよいよ版をセットし、本機・本紙で出力します。
こちらのオフセット印刷機は日本製でした。
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出力した校正用紙。印刷機で色調整して数パターン出し、東京事務所や今回出版のサポートをして下さった高野さんの元に送付し、チェックしてもらいました。
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原本のイラストの色味を極力再現するため、今回は普段ラオスではほとんど行わない「本機・本紙校正」(実際に印刷する機械と紙を使用した色校正)をして、色味が原本と離れているものは版の作り直しをし、再度出力して色の確認を行いました。
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印刷機での最終色調整。いつもは、プレート全体でざっくり調整することが多いのですが、今回は上の写真にある作業台の緑のラインごとに細かな調整をしてもらうようお願いしました。青、赤、黄、黒色のインクの、どれを足してどれを引くか、縦のラインごとに決めていきます。
この作業、とっても根気と見極めを必要とするものなんですが、こちらの「色を使づけたい!」という想いにスタッフの皆さんが本当に頑張ってくれました。
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どんどん刷りあがっていく『おおきなかぶ』。

製本
印刷が終わると、次は製本作業です。
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機械で折られた本文の束を、綴じる位置がズレないように揃えていきます。
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本文の束を中央のスタッフさんがミシンで糸綴じしていきます。奥の機械では、表紙と本文をプレスしています
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最後は、裁断。こちらも、ミリ単位で細かく設定し、ズレがないようにカットします。

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おまけの一枚。私が印刷所で製本立会いをしたのは土曜日でした。この会社では毎週土曜日は、スタッフみんなで一緒にお昼ご飯を食べるんだそう。私も混ぜてもらいました。
作業員のおばちゃんたちと、おしゃべりしながら一緒にご飯を食べると、とっても距離が近くなれた気がしました。

こんなふうに、たくさんの人に支えられて完成した『おおきなかぶ』。
この絵本がラオスの子どもたちの元へ届く日が待ち遠しいです。
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【ヴィエンチャン事務所:渡邉】

※ 『おおきなかぶ』出版に関する記事はコチラ

2020年4月15日 (水)

コロナウィルス、ラオスの状況 その③

ヴィエンチャン事務所の渡邉です。

ラオスでは現在、首相令により不要不急の外出は禁止です。ヴィエンチャン事務所のスタッフは4月19日まで在宅勤務ですが、スラピー所長と渡邉は、家からオフィスが近いこともあり、週に2回程度、事務所に立ち寄り安全確認等を行っています。
今回はそんな特別出勤時の一コマをお届けします。

ヴィエンチャン事務所の入口の門扉には、コロナのため事務所をお休みするお知らせを記した垂れ幕を貼っています。
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いつもは、みんながいるオフィスも、ひっそりと静まりかえっています。子どもたちのはしゃぐ声が聞こえてくる図書館も、がら~んとしています。
何だか独りの事務所は寂しい・・・
各部屋の扉や窓に異常がないか確認して、ふと窓の外を見上げてみると―
Mango
見えますか?マンゴーが鈴なりになっているのが・・・

ヴィエンチャン事務所の裏庭には、マンゴーの木が沢山あり、今が旬なんです。去年は、スタッフと休憩時間のたびに食べたよなぁ~、冷蔵庫の中いっぱいになるまで採って、マンゴージャム作りのイベントも子ども達としたよなぁ~と、思い出して、今年もこんなにマンゴーが沢山なってるのに、みんなと一緒に食べられないなんて~(泣)と、しみじみしていると、Facebook Messengerのグループにスラピー所長から写真が届きました。(今、スタッフ達は毎日このMessengerグループで、健康状態や業務報告などの連絡を取り合うようにしています)

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アレ?コレはうちの事務所の台所!? スラピー所長来てたの!

この日は用事があって、スラピー所長と会うことになっていたのですが、来ないなぁ・・・と思ったら、庭先でマンゴーを収穫していたようです(笑)。
昨日の晩が雨だったので、どっさり。そしてスラピー曰く、今年はマンゴー、例年にない豊作らしいです。

そしてお昼は・・・ラオスの定番料理、ラープ(細かくした肉をハーブと混ぜたもの)とカオニャオ(もち米)。
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実は私、3月半ばに日本からラオスに戻ってきてから、2週間の自宅待機やその後はロックダウンで周辺の食堂は閉店になってしまい、まだ一度もちゃんとしたラオス料理を口にしていませんでした。日本に一時帰国していた時から、ラオス料理が恋しくなっていて、せっかくラオスに戻ってきたのに食べれないなんて~と思っていたところ、Messengerグループにスタッフが送ってくる「今日のごはん(ラオス料理)なう」の写真に悶絶・・・そんな状況を知ったスラピー所長が、家の近所の美味しい食堂で、アヒルのラープを買ってきてくれたのです。スラピー所長、ホントにありがとう~

帰りがけ、スラピー所長は今晩のおかず用に、庭に生えている草を採っていました。
私は雑草と食べられる草との区別がつかないのですが、うちのスタッフを含めラオスの人達は“この草はこうやって食べると美味しいよ~”というのを本当によく知っています。
日本人の場合だと、今回のコロナの影響で、スーパーから食料品がなくなったら大騒ぎになってしまうと思いますが、こういう時にラオス人は強いよな~逞しいよな~と思いました。
こんな感じで、スタッフも私もラオスで元気にやっております。

【ヴィエンチャン事務所:渡邉】

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